経営計画書は、計画書と目標設定、そして、目標を達成するための年間スケジュール表の3点セットだ。
計画書で理念・目的を決め、会社の柱を定める。
そして、経営の全体像を一つ一つ明確にする。
この過程で現在の市場や顧客が求めるものを自然と考えるようになる。
そう考えないと経営そのものがうまくいくことはないからだ。もし、考えないならば、経営計画書ではない。
ここまで書くと経営計画書はけっして数字や業績目標の羅列でないことがよくわかると思う。
数字や業績目標はあくまで結果だ。
税理士が経営計画書と言うと、必ず誤解があるのが、
数字や業績目標の作成を指していると勘違いされる経営者がかなり多い。
銀行に提出する数字中心の計画書とも根本的に違うので
ここでの「経営計画書」は世間でいうものとは「別物」と捉えてください。
私は税理士という職業会計人だが、
ここでは、経営を善いものにし、関わる方が繁栄するという視点で書いている。
極端なことを書くと、業績目標の経営計画書に占める割合は、経営計画書の全体の10%もないだろう。
それは、業績目標は、あくまで結果だからだ。
結果は、すべて過程の行動によってのみ創られる。
そうであれば、過程がすべてといっていいだろう。
どんな行動をこれから全スタッフで行っていくのか、その行動の積み重ねが結果になるだけだ。
もちろん、結果を描いておくことによって、より具体的になるので、描くことは大事だ。
しかし、極端にいうと、業績目標は必要がない業種もあると私は考えている。
このことを書くとのめり込みそうなのでここまで(笑)
その行動をより効果的にするために、そして、全スタッフにわかりやすく伝え、
経営者の意志を示すために作成するのが経営計画書だ。
従って、計画書は文字がほとんど。
その計画書をじっくり眺め、目標を設定する。
目標には成果目標とその成果目標を達成するための行動目標を明確にする。
そうすると行動目標の定め方が効果的かどうか、
後から検証・改善をはかるというPDCAサイクルと連動していく。行動は数値化もしやすい。
ちなみに、目標を設定し、その目標が画像や絵で表すことができれば、最高だ。
視覚にすると目標達成を更に近づけてくれる効果がある。ぜひ、見えるようにしたい。
目標設定が出来たら、その目標を達成するために、年間スケジュール表に落し込む。
日付に落し込むことにより、より現実的になる。
つまり、その目標が現実化できるかの検証を先にやりながらスケジュール化を作成するわけだ。
ここまで現実的になると本当に達成できるか何度も考えるようになる。
しかも、経営者だけでなく、主要スタッフと一緒に作成するのでより一体感や考える力がつくようになる。
このように考えていけば、確実に経営力がつくことが想像できると思う。
これが、経営計画書の本当の力だ。
未来を描く力をつけていくもの。
それが経営計画書。 ^^
ご意見や感想もいただければうれしいです(^O^)/