前回に引き続き、中小企業の業績の話です。
TKCデータによると、
優良企業平均の割合は、
8,665社÷224,025社=3.9%になります。
優良企業平均は100社中、4社位の目安になります。
優良企業平均は、中小企業といえども
上場企業と遜色ありません。 いや凌ぎます。
優良企業平均は黒字企業平均の中でも
約9%企業(8,665社÷93,571社)。 その業界のトップクラスの業績です。
その業界のトップクラスの業績をまず、①知ること ②目標 にすること
又は、トップクラスの業績を上回るにはどんなビジネスモデルを構築していくか?
普段、考えないことを “考える”機会になります。
ここまで年間ベースで見てきましたが、次に月間ベースで見ていきます。
1人当たりの月間経常利益について
全企業平均は、 約10,000円、
黒字企業平均は、 約50,000円(全企業平均の5倍)、
優良企業平均は、約150,000円(全企業平均の11倍、黒字企業平均の3倍)
端数を処理するとグンと覚えやすくなります。
覚えておくと自社の月次試算表を見る時に、平均従事員数で割って1人当たりにすることで比較が容易にできます!
自社の試算表を見る時の“基準”ができますので、今までより、経営を“より考える”機会になります!これが“比較の力”です。
ここまで中小企業データをみてきましたが、
1人当たりの粗利益と照らしてみていくと
平均従事員数15名前後クラスの会社(一定の人数がいる会社)で
1人当たりの稼ぐ量が業界平均を超えると、
その超えた粗利益のうち、経常利益として残る割合がグンと増えていくことがわかります。
一般的に経営分析や財務分析と呼ばれるものは、用語の持つイメージが難しくさせてしまっていますが、
こうして見ていくと意外にわかりやすいと思いませんか?
今回は中小企業の経営分析として見てきましたが、
自社の状況を客観的につかむ機会は、実は非常に少ないのです。
そういう意味では主観的に捉えがちです。
もちろん、経営分析は、“円”という通貨を単位として表現した一つの物差しにすぎません。
経営は人間が営む実業です、金額だけでは計り知れないことが多々あります。
しかし、経営をする方は定期的に数字に置き換えて一つの基準に沿って客観的に自社の現状をつかみましょう!
自社の状況をその実態の大きさでそのままに眺めてみましょう。
思っていたのと違うように見えますか?
思っていたとおりでしたか?
どんなことが記憶に残りますか?